スポーツに新たなジャンル「eスポーツ」が登場
「eスポーツ」とはelectronic sportsの略で、直訳すれば電子スポーツですが、電子機器を使った競技で、言ってしまえばゲームでの競い合いです。これを知った大半の方は、ゲームをスポーツとして扱うのかと驚くでしょうが、私もそうでした。今ではゲームを仕事にするプロゲーマーもいますし、ゲーム実況など、インターネット配信でゲームプレイを視聴できる環境になっただけに、ゲームが競技となるのも自然な流れなのかもしれません。それよりもゲームをスポーツとして取り上げてもらえるほど、恵まれた時代になったとつくづく思います。昔はゲーム自体、子供の遊び道具のようなもので、学校の勉強がおろそかになるとか、ゲームに熱中するあまり、中毒性のあるものとして、世間一般的には煙たがられるようなものでした。ところが、今では一変してゲームが競技として認識されつつあります。というより、認識させられようとしています。
ゲームに対するメディア側の解釈の変化
これはメディアやマスコミによる影響が大きいのかもしれません。無理やりにでもゲームをスポーツの枠組みに入れようとするメディア側の意図が伝わってくるからです。その辺にメディアと世間との温度差があり、どうも受け入れがたい現実があります。確かにPS4や任天堂スイッチの売り上げは好調で、需要があるだけ、ゲームを楽しんでいる人口は増えています。家庭用ゲーム機が普及し始めた任天堂ファミリーコンピューター発売から35年、まだまだ、ゲームの歴史は浅いものですが、その他のトランプ、囲碁将棋もゲームの一種だとすれば、それが競技をして受け入れられてくるのも時間の問題なのです。ただ、メディアの取り上げ方が異様で、なぜ今までネガティブなイメージばかりを植え付けようとしてきたメディアが180度変わって、ゲーム市場を盛り立ててくるのが疑問に思えてくるのです。
確かにゲーム人口は増え、その後ろめたさを感じつつもゲームを楽しんでいる人はたくさんいます。そのため、需要は増え、市場は拡大しているのもしょうがない事で、そこに便乗する形で、メディアもただお金のため、騒いでいるように思えます。
ゲーム視聴してくれる人がいればいるほど、広告収入が得られるだけあり、それをメディア側が逃すわけがなのです。
電子機器の進歩があってこそ
ゲームがスポーツになるほどまでに進化したのは、パソコンの性能アップやスマホの登場の影響も当然ありますが、それよりも世界中の誰とでもゲームが楽しめるオンライン環境が整った事が一番です。実際、ゲームとしてグラヒックの素晴らしいものは人気がありますが、eスポーツとして人気があるのは、一昔前のグラフィックのようなものもあります。要はオンラインとしての環境が充実したものが人気で、1対1の対戦型だけでなく、100人同時プレイできるゲームスタイルも確立されてきただけに、ゲームがスポーツのように出来ることは確かなのです。
昔はしたくても出来なかった事が今では当たり前の環境にあるだけ、ゲームがスポーツとして成立するわけで、昔はせいぜい地域の友達と対戦格闘ゲームで競い合ったり、マリオカートのタイムアタックの最速レコードを出そうとしたり、言わば「井の中の蛙」でゲームを競い合う術がなかったと言っても良いほどで、攻略本はあっても、ゲームを上手くプレイするという発想や手本がなかったのです。他のスポーツの野球やバスケットボール観戦のように、見てても楽しくなるようなゲームプレイだからこそ、これまたスポーツとして魅せられるわけです。
ゲームもコンピューター、電子機器を使った競技としてとらえれば、早い話なのかもしれませんが、メカ、エレキを組立を競う技能五輪があるように、ゲームがオリンピック競技として採用される日も近いのかもしれせん。
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