4Kから8Kに、シフトチェンジ‼
8Kと言えば、もうほとんどの方がご存じかもしれませんが、今の4Kテレビを、さらに縦横に倍にした解像度を誇る規格のことです。フルHD解像度を縦横倍にしたのが4Kですから、いかに8Kが凄いことが分かります。既に、8Kテレビも発売され、BS8K放送も開始されていることからも今では認知度も高まっているところではあるでしょう。
とはいえ、まだまだ8Kテレビ自体、発売しているメーカーも少なく、まさにこれからというところです。8Kテレビは、世界に先駆けシャープが発売しましたが、その他のメーカーが追従してくる様子はなく、ようやくソニーの8K液晶テレビやLGの8K有機ELテレビが発売に至っているところではあります。
ソニーの場合は、今年最大級のイベントでもある次世代ゲーム機でもあるPlayStation 5が発売されます。そのPS5では、8K/60p、4K/120pまでサポートされます。初の8K対応ということで、出力先には、8Kテレビ、あるいは8Kディスプレーが必然となってくるわけです。ソニーも8Kテレビの発売に乗り出した経緯が読み取れます。
また、LGは、世界初の8K有機ELテレビの発売となりましたが、有機ELディスプレー生産でシェアほぼ独占と言って良いほど、LGの有機EL生産は、先を行っていて、8K有機ELテレビでは、先手を打っておきたかったようにも感じます。
どちらにしろ、8Kに前向きであるのは素晴らしいことではあります。しかし、今回、8Kで先駆けとなってけん引しているのは、紛れもなくシャープです。4Kの時は、ソニーや東芝が頑張っていましたが、8Kはシャープというイメージが強くなってきています。
液晶のシャープ、8Kのシャープ
以前から、シャープは8K推しではあり、メーカー挙げて8Kに取り組んできています。相変わらず、テレビは、ソニーやパナソニックといった国内メーカーに期待してしまうところですが、プラズマテレビから撤退し、薄型テレビの基盤にもなった液晶テレビの第一人者でもあったシャープの存在を忘れるわけにはいきません。
液晶のシャープと言われるようになった歴史からも、液晶テレビ、液晶ディスプレイで、アドバンテージを得ているのは間違いないのです。というわけで、8K液晶テレビにも、シャープは、絶対的な信頼はあるのです。
しかし、亀山ブランドとして誇った液晶のシャープは、あいにく鴻海に買収こそされましたが、その後の方が、8Kに意欲的な印象を受けます。世界初8K液晶テレビに続き、BS8Kチューナー搭載8Kテレビ発売で、正真正銘8Kテレビも完成したのです。
31.5型、8K、IGZO液晶ディスプレイ!!
そして、今回、開発されているのが、31.5型の8Kディスプレーとなります。これまで、8Kテレビ、ディスプレイといえば、4Kテレビをも凌ぐ、70、80インチ級ディスプレイばかりでした。8K解像度ともなると、それほど大型化しないと意味がなく、恩恵を受けにくからなのですが、まだまだ一般的ではありません。
徐々にテレビへの認識が変わっていくことで、大型の8Kテレビも受け入れられるようになっていくのでしょうが、まだ8Kテレビが普及、売れ行きが悪いのは、このためなのかもしれません。
ということで、来春発売予定となる31.5型の8Kディスプレイは、小型ということで、現状でも受け入れやすいものではあるでしょう。以前、2017年3月、アメリカで、デルから同じく31.5インチの世界初8K液晶モニタが発売されました。そのころは、8K自体、まだまだ実用的ではありませんでした。
しかし、今回、シャープが開発している31.5型8Kディスプレーは、シャープが誇る省電力のIGZO液晶パネルであることや、インターフェースに最新のHDMI2.1搭載されることからも、いよいよ完全8K対応となることが凄いことなのです。
ディスプレイの最高峰は、8K!
これが進展すれば、パソコンモニターも4Kから8Kに移行していけることになります。また、31.5インチ8Kディスプレイは、280ppiの高ピクセル密度(デルの31.5インチ8Kモニタを参照)であることからも、人間の認識不可能な領域の350ppi に近い画素密度でもあります。液晶ディスプレイで、印刷物や写真と同じくらい精細で鮮明な映像が映し出せるようになるのです。
もし、これが、日本のJOLEDが開発している印刷式のカラーフィルターでないタイプの有機ELであれば、もっと凄いことになるのでしょうが、(その話は、こちらをご覧ください。)まずは、液晶ディスプレイで8Kモニターが一般的になるのが、先でしょう。
その手始めとして、シャープの8KIGZOディスプレイが不可欠です。しかし、たとえ、31.5型8Kディスプレイだとしても、その画素密度は認識しづらく、8Kの場合、画面の高さの0.75で、視野限界の画角100度となり、これ以上画素密度を上げても意味がない域となのです。
31.5型では、画面の高さが40㎝ほどなので、その0.75倍は30㎝です。31.5型8Kディスプレイをパソコンモニターとして使うか、ゲーミングディスプレイとして使うかはそれぞれですが、いずれにしても画面から30㎝は離れることから、ディスプレイとしての飽和解像度領域であるのは確実です。
いよいよディスプレイの高解像度化へ終止符が打てる時が来るのかもしれません。
お読みいただきありがとうございました。
引用
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a href="https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1286844.html">AV WATCH
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