ゲームの遅延が問題に?
ゲームの遅延の問題に起こり始めたのは、最近で記憶に新しい事であります。というのもゲーム環境が大きく変わったからです。その変化は大きく二つあると考えられます。それは、
⒈テレビがブラウン管テレビから液晶テレビに変わった。
⒉ゲーム環境変わり、オンラインゲームが普及し始めた。
この二つが大きく関係していると言えます。その理由をもっと深掘りし、理解した上でゲームをした方が楽しめるようになると思います。
液晶テレビ独特の仕様による遅延
液晶テレビは液晶が電極により、変形する特性を利用することで、構成されていて、言わば、シャッターの役目をすることで、バックライトが通過する光の量を調整し、色を作り出しています。その過程で、液晶の反応にわずかに時間差が出てしまうのです。
これは、放電するブラウン管テレビやプラズマテレビにはない特徴で、技術的にどうしても生じてしまう欠点のようなものです。そのため、液晶テレビに移行してから、映像に残像が残ったり、ブロックノイズが出てしまうというのも液晶テレビならではの事です。
新たに課題となった事で、画像処理エンジンや倍速機能など、試行錯誤してはいるものの、その不利さは変わらない状況なのです。
ましてゲームなど、反応に機敏性が求められるものには適していなく、メーカーではゲームモード搭載し、負荷を極力抑えた設定推奨するほどです。対戦やレースなど0.01秒を争うゲームでは見過しが許されません。ゲームに理不尽さすら覚える事はないでしょうか。ゲームが前より面白くなくなったのはそのためなのかもしれないのです。
救いは液晶テレビではなく、プラズマテレビや有機ELテレビであれば、遅延が限りなく少なくなります。ただ、それほどまでの遅延を気にする人がどれだけいるかもわかりませんし、ゲームのためだけにテレビ市場まで変えられそうにもありません。
オンラインゲームというタイムラグ
オンラインゲームにはインターネットを介しますが、その上で通信速度、時間による時間差が出てしまいます。通信容量が上がったことで通信速度が上がったように思えますが、オンライン時に使用する通信容量は僅かですから、元々大した進化でありません。
電話回線から光ファイバー回線に切り替わったことで、電気から光速にはなったわけですが、現在の世界中がオンラインで繋がらなければならないゲーム市場では、いくら光速でも時間が掛かります。
例えば、地球の反対側の人とオンラインで繋がる場合、光の速度は1秒間で地球7周半ですから、サーバーがその中間にあるとしても最低でも地球半周分の0.0666秒(1秒÷7.5周の半周分)掛かってしまう事になります。これでは、世界中の人たちを遅延なしにオンライン通信するには、根本的に無理なのです。
ごく狭い地域でのみ、遅延なしに不公平感なく、オンラインゲームが可能となり得るわけです。現在、対戦ゲームのeスポーツが話題を呼んでますが、遅延がある環境では、決してフェアではなく、果たしてスポーツと言えるものなのか疑わしいものでもあります。
5Gの時代になり、通信容量が飛躍的に拡大はしますが、物理的に光の速度を超えられない限り、遅延やタイムラグは完全に解消されるものではないとも考えられます。そんな時、自動運転やAIを本当に信じ切って良いものなのでしょうか。
コメント