今がデフレとは言い切れないが!
物価が下落するデフレーションが長期に起こり、景気の後退が心配される日本ですが、消費税増税で需要が落ち込むと、ますますデフレが深刻になっていく可能性もあります。物価が下がる事自体は購入者からすれば直接的にはありがたい事ですが、売り手側の収益が減り、間接的に収入が減ってしまうため、受け入れがたいわけです。
逆に物価が上がるインフレーションは物の価格が上がるため、出費は多くなりますが、収入が増えるため、購買力も高まり、経済が好循環し、社会全体では好景気となるわけです。またお金の価値が下がるため、貯金しておくことがマイナスでもあり、お金を使った方が良い時期でもあるのです。
今は公共事業も少なくなり、緊縮財政であるため、デフレになっている時代ではありますが、その反面で国民の貯蓄額は増えているようです。ダムが決壊するように、いつインフレが起こるかも分かりませんが、今後、人手不足で労働賃金が上がると、インフレになるきっかけはありそうです。
「卵が先か、鶏が先か」という家電業界
デフレ時代にお金を使う事は、世に中の流れに反するようなことかもしれませんが、単純に安いから購入する事はいけない事でしょうか。テレビは一時期から随分と安くなりました。これがデフレの影響だとは言い切れませんが、安くなった今だから買いたくなるのです。
テレビを含め、家電は高級感が増し、決して安く買えるものではありません。そうなったのも、エコポイント導入した時期に家電が売れなくってしまったのも、技術が停滞したからでもあります。
テレビは地デジ化移行で無理矢理買わされたようなものですが、その他の冷蔵庫、洗濯機などは昔と変わり映えするものではなくなったわけです。それらの家電に機能を追加し、付加価値を付けたところで微々たるもので、それが何万円も上乗せされれば当然買う気はなくなるわけです。
デフレだから家電が売れないのか、ものが悪いから売れずデフレになるのかはわかりません。
デフレとは真逆の事態を家電業界に起きたのは、デフレ以上にあまりに購入する人がいなくなったため、メーカーは利益確保のため、値上げを断行したのかと思います。テレビは地上デジタル放送で、高いながらも買い替えこそさせられましたが、その他の家電は買い替えるほどではなく、既存のもので十分だったのです。
ある意味満たされた時代になったからでもありますが、それ以上に、家電が長持ちし、耐久性に優れる事を証明した結果であったわけです。技術の低迷、頭打ちはしょうがないものですが、技術が確立してきているとも言えるのです。
テレビが高画質、低価格となった今が買い!
家電の花形でもあるテレビだけは進化を繰り返しています。4Kテレビ、8Kテレビへと休む暇もなく、新しいテレビが登場し、多額のお金を出してまで購入したにも関わらず、買い替えたくなるのは虚しさ半分うれしい事でもあります。それもこれも、テレビが売れない時代に開発に力を入れてきたからです。
デフレでものが売れないからこそ、試行錯誤し、努力する事によって、より良いものができたのです。しかも、それが安く手に入れられる時ではあります。インフレ時は、企業努力がなくても、ある程度売れる時代なので、良いものとは限りません。その上高いのであれば、どちらが本質的に得は察しが付くかと思います。
今後、家電は「IoT家電」として進化していきますが、それがうまく行くか、転ぶかはわかりません。しかし、売れいない時代に努力したからこそ、良いものが仕上がっていくようにも思えます。デフレのせいにせず、正念場を迎えてきていると言えそうです。
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