「HDMI2.1」が本格化する!
今年、テレビ関連で大きな動きとなりそうなことと言えば、8Kテレビもそうですが、それ以上にHDMI2.1へのバージョンアップし、普及していくことにあるでしょう。HDMI2.1は今年前半中にケーブル類が製品化されることから、HDMI2.1の本格的なバージョンアップが始まっていく事が考えられます。
新規格のHDMI2.1は、データ伝送帯域幅を18Gbpsから48Gbpsまで引き上げられ、4K/120p、8K/60pまでサポートすることになっています。ついにHDMIも8K対応が行われるわけです。
HDMI2.1搭載であれば、8Kテレビに、レコーダーやBS8Kチュナーなどの8K関連製品にHDMI2.1対応ケーブル一本で伝送可能になり、これまでのHDMI2.0の4端子に4本のケーブルで8K対応するという面倒な事は免れるようになるのです。
今でも8Kテレビがなかなか進行しないのも、このHDMI2.1が進まなかったからでもあるでしょう。
また、HDMI2.1が本格化する理由として、今年、次世代ゲームハード機のPlaystation5やXbox Series Xが発売が予定されていています。大々的に8Kサポートを謳っていることから、HDMI2.1が必須となり、それが当然となります。
さらに、PS5の発売元のソニーが、同じく今年、ソニー初の8Kテレビの発売したわけですから、PS5も8K対応は非常にインパクトのあるところにはあります。
HDMI2.1=8K対応だけではない!
しかし、実際8Kテレビの普及はまだまだで、PS5発売以降も広く行きわたるところではないと考えると「8K対応」は今年の宣伝文句のようでもあり、それに伴い「HDMI2.1」が注目されているだけなのです。
つまり、「HDMI2.1の8K対応」だけが独り歩きしているように感じるのです。
実質的にHDMI2.1で恩恵があるのは4K/120p対応の方でしょう。8Kテレビが登場した今でも、4Kテレビは売れているように、テレビ市場は4Kが続くことが予想されるのです。
そこで大事なのが、4KテレビのHDMI2.1搭載なのです。
これまで4KテレビのHDMIは4K/60p対応のHDMI2.0まででしたから、120pの入力は不可能でした。ハイエンドモデル4Kテレビには大抵、倍速機能が付ているように、いかにフレームレートが重要視されているかが分かります。
コマ数が多い方が、映像がスムーズでもあり、ヌルヌル動くようになるのです。
HDMI2.1で60pから120pに上がるという事は、4K映像がさらに滑らかになることを意味しています。それはレコーダーで再生する4K映画であったり、次世代ゲームにおける4K描写、120Hzのフレームレートの映像は、より快適な4K映像環境となるものです。かつて、HDRが話題となったように、HDMI2.1もそれくらいインパクトのあることであるのです。
4K/120pという選択!
ところで、これから発売される8KテレビにもHDMI2.1は当然、搭載されていく事になりますが、8Kテレビであることで、HDMI2.1端子への入力は8K/60pに固定されてしまう事が懸念されます。せっかくHDMI2.1で120pが可能になったのであれば、120pで映像やゲームを楽しみたいからです。
8K/60pを選ぶか4K/120pを選ぶかの究極の2択になるのかと思うと、当面は4K/120pの方がメリットが大きいでしょう。
8Kテレビは視野いっぱいの画角100度で認識できない画素密度であります。映画を視聴する場合においても、ゲームをするにしても、テレビからそれなりに離れるように、普段の視聴では4Kテレビでも8Kテレビでも解像度は見分けが付くものではありません。
それよりは60pと120pのフレームレートの方がはっきりと違いが分かってしまうのです。それは、だいたい240pあたりが人間の認識限界レベルとされているからです。
フルスペック8Kテレビは8K/120pであります。120pであるからこそ、スーパーハイビジョンであり、本来8Kテレビは120pであることが目標なのです。8K/120pになった8Kテレビこそ、我々が求めている8Kテレビではあります。
今は、まだ4K/120pの方に価値がありそうです。
お読みいただきありがとうございました。
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