携帯電話料金は、値下げとなる⁉
2020年、日本では菅総理大臣へと代わり、新たな内閣が誕生しました。菅総理が、官房長官の時から、兼ねてから言われてきたことは、携帯電話料金の値下げです。
特に、携帯電話のガラケーからスマートフォンに移行したあたりから、携帯電話料金というより、データなどの通信料金が高騰しているのが顕著ではありました。
端末代金に上乗せしてでも、徴収しようとする姿勢はいかがなものかという印象は、客観的にも分かるものでした。そのため、2度、3度と是正するような処置が図られましたが、その都度、大手通信キャリアメーカーは、変更プランを出すには出してきたのでした。
しかし、どれもこれも、やり過ごすようなプランばかりで、抜本的に価格改定したとは言えないほどであったのです。その攻防が、菅総理となるまで続くとは、思いもよらないものでしたが、国のトップの方針となれば、今回ばかりは、従うしかないはずです。
最近は、高い料金プランに諦めて使うしかないと割り切ってしまっているところではありましたが、本当に低価格となれば、ありがたい話です。
インターネット回線と、二重に掛る通信料金!
これほど通信料金にこだわる必要になった理由と言えば、今や通信料金は、携帯、スマートフォンだけではなく、家のインターネット回線と二重に掛るからです。
インターネット自体は昔からありますが、どちらかと言えば、ガラケーの携帯電話時代の流れで、スマートフォンなどのモバイル通信の方が、メジャーになってしまったと言えます。固定電話回線からのインターネット利用は、昔は、それほど多くはありませんでした。
しかし、従来の電話線を用いたADSLなどの回線から、光ファイバーに切り替わったことで、通信速度も容量も、劇的に増え、生活の様式さえも変えてしまうほどの、ブレークスルーのきっかけとなったのは間違いありません。そのため、どちらも外せない通信となった経緯があります。
光ファイバーと、モバイル回線の違い
以前の電話線を用いる電気信号と、光ファイバーの光信号では、技術的には同じ延長上にあっても、そのポテンシャルは比ではないほど、圧倒的、光ファイバーの方が通信に適してします。それは、これまでの携帯電話通信に使われてきた、3G、4Gなどのモバイル通信でも及ばないもので、たとえ5Gであっても、減衰し、干渉ロスのある電波を媒体とする以上、光ファイバーの光には適わないでしょう。
モバイル回線の5Gの場合、アンテナ数を増やすことで、ようやく100Mbpsほどの通信が可能にはなってきましたが、一般家庭の光ファイバー回線スピードでもそのくらいは、もはや当たり前です。
光ファイバーの可能性!
それを光ファイバーで行うならば、光ファイバーの中心にある、光が通るコアと呼ばれる部分を、増やせば、さらに大容量通信が可能となるのです。技術的には、今は、なぜかシンブルコアにこだわっていますが、コア数を複数にしたマルチコアにすれば、1Gbpsどころではないのです。
しかし、マルチコア光ファイバーにすれば、製造過程でコストもかかってしまうため、それは技術的には、最終手段にはなるでしょう。
ただ、シンブルコアでも今後も十分、通信速度アップが可能で、そこにまだまだ余力があるのは、光ファイバーの場合、同じコア内でも、光自体が干渉することがなく、電気のように一方通行ではなく、双方向に送受信可能なのも特徴です。
また、光の波長を変えれば、同時に多数のチャンネルを送れるのです。多重に光を送信する方向で、技術開発が進められているというわけです。
「ウサギとカメ」ほど違う!
シングルコアで、頑張れるのは、結局、根底にある光ファイバー網がいくら高速であっても、末端で使うモバイル通信やWi-Fi回線スピードが、遅くボトルネックになれば、無駄に光ファイバー通信速度が上がっても意味がないわけでもあります。
光ファイバー技術には、それほどのアドバンテージとポテンシャルがあるわけです。「ウサギとカメ」の話で言えば、光ファイバーは、昼寝して待っているウサギのような状況にあるのです。電波を用いたモバイル通信は、前途多難でもあり、今後もなかなか通信速度を上げれないのが実情ではあるでしょう。
しかし、勝負は別の話で、光ファイバー回線よりモバイル回線の方が人気があるのは、まさに「ウサギとカメ」の話同様、不思議なものです。
広域、非常時、災害に、不可欠なモバイル回線!
とはいえ、モバイル回線が必要なのは、どんな環境でも通信対応可能なことや、より広域での通信が確実だからです。山や川などの自然の中でも、人里離れたところでも、アンテナ環境さえあれば、通信可能になることでもあり、中継器などを用いれば、大掛かりな設備も電源も必要ないのです。
そのために、災害や非常時に重宝されるのは、モバイル回線でもあり、東日本大震災などを経験し、災害の多い日本だけに、その危機感と警戒心が養われている日本だけモバイル
回線に憂いがあるのかもしれません。
回線に憂いがあるのかもしれません。
未来都市型には、光ファイバー
一方、光ファイバーなどの超高速通信の場合は、いわゆる都市型の通信形態であると言えるでしょう。末端で使うWi-Fiぐらいであれば、いくら電波であっても、今後も技術的に高速対応できるように、近距離で、環境の整った場所では光ファイバーとWi-Fiは、最適な組み合わせとなります。未来にイメージする5G社会といえば、まさに、こちらでもあるでしょう。
光ファイバー、モバイル回線、どちらも必要!
要は、今後の通信において、光ファイバーが優れているとか、モバイル通信が劣っているとかいう話ではなく、どちらも必要な技術であるのは確かで、その一長一短を補う上でも、どちらも必要不可欠なのです。
そういった意味で、光ファイバー回線とモバイル回線、二重に料金がかかってしまうことに無駄さを感じてしまうのであれば、もう少し気長に考えましょう。節約も大事ですが、将来への投資だと思い、お金を出すのも社会貢献ともなるでしょう。
結果!料金の値下げとなる⁉
今回、光ファイバー回線網を手掛けるNTTと、モバイル回線のドコモが一緒になるということは、NTTがドコモを完全子会社化したことで、光ファイバー回線に力を入れていくということではなく、統一感があった方が、この先の5Gに対応しやすいことでもあります。
新型コロナウィルスの影響で、光ファイバーなどの通信インフラを加速させる一方で、モバイル回線が重要な自動運転技術やIoTも以前からの大事な取り組みでもあります。どちらかが上か下かではなく、状況に応じて、どちらが主導していくかが、大事なのです。
今後において、NTTとドコモで2極化するより、子会社化で統一した方が、技術的にも、コスト的にも改善していくはずです。そして、その副産物として、携帯電話料金の引き下げが期待できるのではないでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。
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