VRはうまくいくのか
再三、3D関連商品は不発に続きです。それは、ここ最近の3Dテレビの限ったことではなく、数十年前の赤青のメガネをかけて視聴する立体映画でさえ長続きしていません。ゲームにしても任天堂から、バーチャルボーイとかいった今まさにソニーがしようとしているVRの原型とも言えるゲーム機がかつて発売されていたのです。
そう考えれば、今低迷を続ける任天堂も時期尚早とは言えども先見の明があったとも言えるのではないでしょうか。そのゲーム機器は全くと言っても良いほど流行らなかったわけですが、なぜ任天堂が今年発売のSWITCHなどのハードで高画質なスペックを求めない理由が隠されているように思えます。
ここのところのテレビやパソコン端末の高画質化は目覚ましいものがありますが、それでもまだ足りないのが実際のところではなのではないでしょうか。VRといっても、スマホを取り付けるものや専用のヘッドマウンドディスプレーがありますが、どちらも視野が狭いだけでなく、画素密度が低いため、現実と見間違えるような世界観にはほど遠いようにも思えます。
バーチャルにリアリティを求める矛盾
ゲームにおいては当時のファミコンのように本当にゲームらしい2Dの映像から、立体的に見える3Dポリゴン映像になり、仮想世界が現実と錯覚する危険性が社会問題ともなりましたが、今考えれば、そのように思えるほどの描写や映像ではなく、それをはるかに解像度の高い描写が今、可能になったわけでもあります。
しかし、その今ですらその映像は現実と見間違えるほどでもありません。そうであれば、例えば医療などの現実的なものへの活用は危険なことでもあります。仮想現実より実際の現実を求めた方が最善でしょう。これからますます解像度は上がり、8Kすら当たり前の時代になるかもしれませんが、その時ですら現実感を出すのは難しいように思えます。
VR自体はお遊び程度のゲームのようでもありますが、ゲームは非現実であるからゲームであり、非現実であるから面白いはずなのですが、ゲームにリアリティーを追及しすぎることが目的となってしまったことでゲームそのものをつまらなくしてしまったようにも思えます。それが今の典型でもあり、ゲーム産業の矛盾です。
仮想現実世界よりもそれを応用し活路を求める事こそ危険な感じがあります。それが3Dが流行らない宿命の理由なのかもしれません。
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