SDカード規格が複雑すぎる!カードタイプ、スピードクラスとは?

 過去の記事でSDカードの特性について述べましたが、今回はSDカードの規格について調べました。 

SDカードの由来

 SDカードはパナソニック、サンディスクおよび東芝の3社によって共同開発されたメモリーカードで、1999年に発表され、その後瞬く間に広がり、様々な製品に使用されるようになりました。
ようやく3.5インチフロッピーディスクが定着し、MOディスクが出始めて間もない時期でもあったため、急に小型化、大容量化したSDカードメモリの登場には時代に取り残された感じさえしました。しかも、パソコンだけでなく、8ミリビデオカメラなどの磁器テープも置き換えられ、CD、MDなども不要になり、その頃から急激にデジタル化が進みました。

SDカードはどの機器にも標準装備されるほどの移動可能なリムーバブルのストレージメディアとなりました。
  そのSDカードのネーミングなどの元となったのが、当時次世代光ディスクであったDVDにあります。
CDの次世代の光ディスクとして東芝やパナソニックを始めとする「Super Density Disc」略して「SD」と、ソニー、フィリップスの「MultiMedia Compact Disc」略して「MMCD」があったのです。その両者が折り合い「DVD」となりました。
まさにこれはビデオテープの「β」と「VHS」の派閥争いに似ています。そしてそれはDVD、BDへと続くのですが、それはまたの機会にします。
ちょうどその頃、東芝やパナソニックで開発中のフラッシュメモリカードがあり、無駄になった「SD」のロゴをそのまま流用し「SDカード」となりました。頭文字も「Secure Digital」の略としました。そのため「SD」のロゴの「D」のデザインは「次世代光ディスク」用のロゴデザインの名残りとしてあるのです。

SDカードとmicroSDカード

  前置きが長くなりましたが、まずSDカードの形状の違いとして、SDカードとmicroSD カードがあり、microSD カードはSDカードをさらに小さくしたものです。大きいSDカードはmicroSD カード専用対応機器には使えませんが、SDカード対応機器にmicroSD カードはアダプターを装着することで使用可能です。今ではSDカードで512GB、microSD カードで256GBという技術向上でとんでもない大容量化しました。 

カードタイプ

 次に面倒なカードタイプです。
「SD」はファイルフォーマットが「FAT16」で最大容量は「2GB」まで。 
「SDHC」(SD High Capacity)はファイルフォーマットが「FAT32」で 最大容量が「32GB」、1ファイル「4GB」まで。
 「SDXC」(SD eXtended Capacity)はファイルフォーマットが「exFAT」で容量上限を「2TB」まで。今のところ「2TB」のSDカードはありませんが。
 「microSD」「microSDHC」「microSDXC」はSD/SDHC/SDXCカードの超小型版です。 

スピードクラス

 さらに、データの転送速度を示すスピードクラスには「スピードクラス」、「UHSスピードクラス」と新しく4K8K対応規格となる「ビデオスピードクラス」の3種類があります。こちらは保証する最低転送速度表記です。 
「スピードクラス」は、C2,C4,C6,C10があり、 
数字通りそれぞれ2、4、6、10MB/secでスタンダードビデオ、SDビデオ対応。
「UHSスピードクラス」は、U1,U3があり、 
数字を10倍した10、30MB/secでHD、フルHDビデオ対応。
「ビデオスピードクラス」は、V6,V10,V30,V60,V90があり、
数字通り、6、10、30、60、90MB/secで4K8Kビデオ対応。 
それぞれのクラスに互換性がありません。
  SDカードは結構規格がややこしいのですが、何かと使うところも多いので覚えていた方が良さそうです。すでにSDカードでは4K8K対応になっています。8K対応も4K対応同様スムーズにいけるのではないでしょうか。
追記
 UHS(Ultra High Speed」)規格は瞬間最高転送速度を示すものです。
  バスインターフェースはHigh Speed(ハイスピード)規格 25MB/sからUHS-I 104MB/sおよびUHS-II 312MB/s (ウルトラハイスピード)規格となりましたが、今回さらにUHS-III規格の624MB/sとなりました。今後の4K8K対応がますます充実してきています。


 

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