AIの脅威
電子関連技術が進化し、今では人工知能までもが作られるようになりました。少し前までは、電卓などの計算機の延長でしかなかったものが、パソコンの普及と共に電子機器類のスペックが飛躍的に上がったように思えます。その一つにIT革命がありますが、そのさらなる革命がIoT技術でもあります。IoTとはありとあらゆるものをインターネットに繋げることで、その先駆けがスマートフォンでもあります。また車関連では自動運転を可能にしようとしています。それらのために欠かせないのが人工知能の存在とその進化でしょう。そうなれば、世の中ははるかに便利になってはいくのでしょう。
ところが、それを危惧する声も出始めています。人工知能の発達により、人間の思考レベルを超えることになり、人工知能の支配下に置かれるという逆の立場に陥るところになるからで、そうなるのは確実でしょう。その場合、人間の安全を保障は出来ない可能性があります。SFのようなAIが人間を騙したり、破滅に導くようなことは、技術的にまだまだ先になるのかとは思いますが、その段階でもなくても、人間の脅威になる事は十分に考えられます。また、AI開発の初期段階でだからこそ危険な場合もあるでしょう。
善悪は人間の主体のものであって、人工知能に善悪の判断があるようには到底思えません。AIはただただ合理的な判断するだけで、それを信じられる方法もありません。一つの選択肢に過ぎないと結論付けるべきなのかもしれません。そうなると、本当に信じられることは一体何かと言えば、やはり人間しかないように思えます。
やたらと「絆」を求める社会
現段階の人工知能は人間で言えば、頭の回転が速いだけのもので、圧倒的な情報量には対応しきれていないと思えます。情報量をその回転で補っているだけに過ぎないでしょう。スーパーコンピューターの何千何万倍も高速処理可能な量子コンピュータが開発され、AIに適用されれば話は違ってきますが、人間自体それほどの情報量を扱わなければ、生きていけないわけではありません。生きるために五感以上の情報も必要なければ、逆に生きるだけの情報量を自然に選定できているのが人間でもあります。それほどビックデータに価値があるのかという疑問にもなる社会でもありますが、しかし、それを言ってしまえば本末転倒であって、人工知能の開発も意義もなくなってしまいます。ただ、人工知能を超越した社会を求めている事も確かで、やはり信頼できるのは人間同士のネットワークに他ならないかもしれません。それが最近やたらと使われる「絆」でもあるのかと思います。また、SNSにしろ、人間同士のコミュニケーションが主体であります。その社会を構築していく事が人工知能社会よりも、より現実的な未来になっていくと考えられます。
ネットワークが人工知能を超える!
先にも述べたように、人工知能と言えども、計算上のパターンや確率論に過ぎないと考えれば、それを超える信頼やアイディアはどこに求められるかと言えば、世界中が膨大な情報で形成されるネットワーク網にあるかと思えます。それは人間の脳内のニューロンの活動のようでもあり、全世界が一つ生命体のようにも思えます。そのネットワークこそが人工知能をも凌駕する最大の技術になる事でしょうし、それには更なる情報通信環境が必要になってくるでしょう。そして、光ファイバーや5Gなど、圧倒的な情報を扱える通信技術進化こそ文明の未来があるように思えます。
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