若者のテレビ離れの原因は
若者のテレビ離れが話題となって久しくなります。これは、一種の社会現象のような、若者独特の文化や流行りで、ただカッコだけなのかと思いましたが、そうではなく、社会の動きに敏感な若者だから、気づけた世の中に対する不平不満を示すある意味、抵抗だったのではないかと思います。
テレビ離れが加速した最大の原因は、テレビ番組自体がつまらなくなったことが上げられます。これは、時代と共に規制が厳しくなったことでもあり、コンプライアンス重視の番組が若者受けしなかっただけなのかもしれません。その反面で、暴力的な表現や過激な映像が無くなくなり、社会への悪影響が減ったという良い面もあります。
むしろ、そういった過激な映像や派手な番組はインターネットを通じた動画で配信され、視聴されるようになりました。それはスマートフォンやタブレットなどの電子機器の進化、インターネット環境の充実が結果的にもたらしたもので、こちらの方が社会に与えるインパクトが大きかったため、テレビ離れが加速したようにも思えるのです。
もう一つの理由として、テレビが地デジ化、薄型、大型化したことで、テレビ自体の価格が高騰してしまった事です。敷居が高いものへと先祖返りしてしまいました。ブラウン管テレビ時代後期は、テレビが数万円で買え、一家に一台どころか、一部屋一台くらいの代物になったはずのものが、薄型大型テレビの登場で、リビングに一台やっと買える時代へと逆戻りしてしまったのです。
テレビ番組がつまらまいだけで、テレビは悪くない
テレビ放送が後退した事で、新たにスマートフォンやタブレットといったインターネットによるビデオ、動画配信サービスがピックアップされるようになりました。公共の放送とは違って、規制のゆるく、表現の自由が許されるインターネット動画が人気となったのは、理にかなう事です。それに拍車をかけるようにSNSで発信できるようにもなりました。
今は一方的にテレビ放送がメディアをけん引する時代ではなくなり、幅広い形でメディアが作り上げられています。テレビはインターネット接続でき、VOD、動画閲覧も可能になりました。テレビ放送会社のためだけに、テレビが存在するわけではなくなったのです。
インターネットが放送を超える
AbemaTVなど、インターネット専用のテレビ局が立ち上がり、インターネットが電波放送を超える日も近いかもしれません。相変わらず、地上デジタル放送はHDのハイビジョン放送でありますが、VODの映画やYouTuberは4Kで撮影、動画配信しているわけです。その時点で、放送を超えた事になりますし、面白いテレビ番組を視聴することだけがテレビを利用する目的ではなくなったことで、4Kという高画質な映像を視聴できるだけでも満足度は高いものになってくるのです。
4Kテレビが低価格化している今
テレビ離れの最大の原因は面白みに欠ける番組構成とそれほど高画質ではない放送によるもので、テレビの衰退を予感させるものでしたが、ここで視点を変え、以前のように、ただ高価な薄型テレビではなくなったことを鑑みれば、より高画質でコストパフォーマンスの高い4Kテレビに期待し、考えなおしてみても良いのかと思うのです。
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