スマホ、デジカメの高解像度化は高画質となる?

カメラの進化によるSNSやLIVE配信

 スマートフォンの登場により、カメラ機能は強固なものとなってきました。ガラケーの携帯時代のカメラより、数段に高性能なものとなったのは誰が見ても明らかです。スマートフォン自体、高解像度のディスプレー搭載されてあることから、高解像度カメラになっていくのは当然な流れであります。また、インターネットを介し、コミュニティを取れるため、電話やメール以上にSNSやLIVE配信、ネット動画撮影まで発展し、カメラ機能強化はガラケー時代を超えた新たな社会基盤を作り上げたとも言えるでしょう。そのため、スマートフォンにとってカメラ機能は切っても切り離せない存在でもあり、4K8Kへと高解像度化に沿い、さらに進化していく事になるはずです。
 現在のインターネット社会となり始めてから、テレビに限らず、映像を視聴することができるようになり、個人でも動画の投稿や配信ができることから、視聴スタイルは幅広いものとなってきました。そして、その流れはテレビからインターネット動画、動画からLIVE配信へと変わり、より加工されていない、偽りのないものへと需要が高まってきているように思えます。テレビ同様、ニュースなどの生放送の方がリアリティーがあります。鮮度のある情報を求めるのは、食べ物と同じで、古い情報は記憶のように忘れ去られるのが自然なように必要性が減るからです。
 ところが、いくらスマートフォンカメラが良くなったとしても、個人が持てるレベルのカメラスペックでは配信映像を視聴する限り、まだまだ低画質なのが現状なようです。これでは、ようやく地デジやハイビジョン放送での高画質の地盤が出来上がりつつあるにも関わらず、個人配信やLIVE配信の低解像度の映像に移行してしまっているのは、元に戻っているようで矛盾しているようにも思えます。せっかくなら、一般の末端のカメラでも高画質化してもらいたいものです。これは回線の問題ではなく、カメラがやはり原因なように思えます。そこでスマートフォンのカメラや民生用デジタルカメラ、ビデオカメラ、またはウェブカメラは本当に高性能になってきているのかが疑問に思えてきたわけです。

フルハイビジョンですら200万画素

 今や4Kテレビがありますが、現在の放送ではBSのフルハイビジョン放送が最高の画質(一部4K放送や配信はありますが)で、フルハイビジョンテレビが一般的かと思います。それでも十分に綺麗で、高画質な映像で、低画質のネット配信映像とは雲泥の差です。その画素数はフルハイビジョンですら1980×1080の200万画素にすぎなく、4Kでは3840×2160の829万4400画素にしかなりません。ところが、今やスマートフォンのカメラ有効画素数は1000万画素数を超える物ばかりです。デジタルカメラに至っては2000万画素をも超え、8Kの7680×4320の3300万(33177600)画素に迫る物まで登場しています。であれば、スマートフォンカメラでフルハイビジョン画質など余裕だろうと思いきや、動画であるとそうではなくなってくるのです。それらの有効画素数は静止画時であり、動画にする画素数が大幅に減少します。動画を記録しようとすると、画像処理エンジンに負荷がかかるため、多くの画素を処理しきれなくなるからのようです。そのため、メーカーによって、画素を間引いたり、融合したりすることにより、動画に対応しているだけなのです。よって、動画有効画素数は静止画有効画素数より、全然少ないものとなり、実際に動画撮影すると、思ったほどではなくなるのです。つまり、動画の高解像度は画像処理エンジンの能力次第ということになります。テレビやパソコン同様、これまた、半導体チップの性能次第にかかっている事になります。

高解像度=高画質とは限らない!

 4K、8Kのようにどんどんと高解像度化の勢いは止まりませんが、高解像度化が必ずしも高画質になるとは言えないようです。これがプロと一般人の映像の違いになってくるのかと思います。それはスマートフォンカメラによる小型化が良い例です。カメラにはイメージセンサと言われる受光素子があり、受光素子が多ければ多いほど、高解像度化となるのですが、それを小型化してしまうと製造上、安価にはなるものの、受光量が減るため、ノイズを受けやすく、精度に欠け、補正しなければならなくなります。それでは高画質ではなくなるわけです。よって無駄に多い有効画素数のカメラは、劣化を招く恐れがあるのです。このため、同じ画素数のスマートフォンカメラやデジタルカメラ、ビデオカメラでも画質に違いが出てくることになります。まして、プロ用の機器であれば、高価故に高精度、高画質な映像が撮影できる事になります。

プロの映像は違うもの

 インターネットの普及により、テレビを視聴が減っていくと危惧されていましたが、それはある意味そうなのかもしれませんが、個人レベル、民生品でプロと同様な映像を得られるようなことはないことが、技術的にも明確です。それは、これから4K、8Kと高解像度化すればするほど、顕著に表れてくるのかもしれません。テレビや映画など、プロはプロとしての映像があり、動画配信や民生品でははそれなりの映像にとどまるところにあるよう思えます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました